年金生活・・・50代から準備して、60歳になる前にアーリーリタイアすることができました。
アイキャッチ画像:写真ACフリー素材集

2016年の公共料金

3年前からお送りしている「せいうち日記・年金生活編」。昨年はとうとう待望のリタイアを果たし、理屈ではなく実際のやりくりが求められる段階に突入いたしました。

今週は、昨年の公共料金を振り返ってご紹介するが、お断りしておかなければならないのは、昨年3月から7月にかけて単身赴任生活をしていて(今思うとずっと昔のようだ)、公共料金はじめ生活費全般において二重生活の影響が出てしまっていることである。

記事の中では、可能な範囲でどのくらい影響があったか説明したいと思うのだが、単純に二倍に増えたという訳ではないので、なかなか金額的な算定が難しく、その点は今年低く抑えるよう努力するということにならざるを得ない。

いずれにしても、現代において公共料金は一種の税金であり、健康で文化的な生活をしているとどうしても支払わなければならない。これからの年金生活においては月20万円の生活費でやり繰りしなくてはならず、そうなると公共料金は45,000円以内におさめるというのが、これまでの考え方であった。

2016年の公共料金は合計41,200円となり2年前と比べて4,800円減、努力目標であった45,000円をクリアした。4ヵ月ほど単身赴任をしていたことを勘案すると大善戦であった。

特に電気は、8月の使用量が前年比73%で150kwh減であった。昨年の夏は比較的熱帯夜が少なくて、夜中にエアコンをつけたままにしなくてよかったのと、寝室のエアコンを新調したのがプラスになったのかもしれない。そして、原油安で単価も下がったので春の二重生活分を埋め合わせてしまった。

電話とインターネットは昨年4月に一大決心して、NTTをすべて解約してCATV一本にした。月平均に直すと、電話で2,400円マイナス、CATVで100円プラスなので、月に2,300円節約できたことになる。これは電気・ガスと違って原油価格と関係ないので、来年以降もおそらくこの金額で過ごすことができる。

結果、2年前と比べると月約5,000円、年間6万円の公共料金を節約できた。待機電力節約等をしなくてこれだけ節約できたのは大きいし、単身赴任の間に二重に支払った分を勘案すると、もしかすると2017年は月平均4万円を切ることができるかもしれない。たいへんありがたいことである。

2016年の公共料金支出(月平均)

費  目 2014年 2015年 2016年 備  考
電  気 10,800円 9,800円 9,100円
ガ  ス 6,000円 5,600円 5,400円
水  道 5,800円 5,900円 6,000円 上・下水道
電話・インターネット 13,900円 14,300円 11,900円 NTT/au/らーばん
TV・有料放送 9,500円 8,700円 8,800円 NHK/CATV/CS
合  計 46,000円 44,300円 41,200円


2016年の準公共料金

前回は2016年の公共料金をまとめてみたが、今回は「準」公共料金。準公共料金とは私が勝手につけている名前であり、公共料金ではないけれども日常生活に必要となる支出のことである。年金生活ではひと月の予算として、20,000円を見込んでいる。

昨年は一昨年比で月平均2,000円節約できていた準公共料金だが、今年はもとに戻ってしまった。この要因は医療費で、昨年かからなかった歯の治療費が増えてしまったためである。昨年はじめのこの記事で、「これから歳をとって医療費が増えることがあっても減ることはない」と書いたことがその通りになってしまって、自分でも驚きであり、残念である。

歯の治療費以外の大部分は糖尿病の通院・薬代で、悪くはなっていないが薬をなくせるほどではない。それでも、全体として月間支出2万円の枠内にとどまっているので、不幸中の幸いともいえる。逆に考えると、月20万円で暮らすための条件はいま以上に医療費をかけないということがはっきりしたともいうことであり、健康管理に、いままで以上に気を付けなければならない。

灯油・ガソリンは月平均500円の節約。サラリーマンでなくなったので、朝晩の送り迎えの分が減ったのと、原油安が大きかった。月別でみてみると、夏場は月平均5,000円で済んでいるものの、冬になると暖房用の灯油が必要となるので10,000円になってしまう。年間に均すとこんなもので、原油価格の動向によっては上がってしまうだろう。

新聞代は朝刊のみ。最近では、近所でも新聞を取っていない家が増えた。うちも、いよいよ苦しくなれば節約の対象になってくるだろうが、いまのところはテレビ欄を見たり人生相談を見たり、近所のスーパーなどのチラシを見るために購読している。家の奥さんは、週刊誌の見出し広告を見れば中身は見なくてもいいと言っているが、実際そうだと思う。

いま、新聞宅配は右肩下がりで売上を落としていると聞くが、売る方も買う方も広告宣伝が目的だとすると、売上回復は難しいだろう。情報の速さではTVやインターネットに敵わないのだから、1日100円に見合う何かを提供できなければ将来はない。われわれ年寄りのように紙に印刷された方が安心でいいという層が少なくなるのだから、今後ますます宅配利用は減るだろう。

クリーニングは昨年前半に単身赴任生活で増えた影響もあって、年間通して前年並みとなった。今年は、スーツを着る機会もほとんどないし、コートも着ないのでもう少し下がるだろう。最終的にはダスキンのレンジフードクリーニングだけになるかもしれない。

準公共料金全体を通してみると、ほかの費目はがんばって減らせたとしても、医療費はこれ以上にはなかなか下がらないだろうから、月平均20,000円というのはいい線なのではないかと思う。来週はこれ以外も含めた2016年の生活費全般について。

2016年の準公共料金支出(月平均)

費  目 2014年 2015年 2016年 備  考
医 療 費 6,500円 4,900円 7,100円
灯油・ガソリン 7,200円 6,800円 6,300円
新  聞 3,500円 3,500円 3,500円 朝刊のみ
クリーニング 2,700円 2,600円 2,600円
合  計 19,900円 17,800円 19,500円


2016年の生活費

この特集がスタートした3年前には、まだまだ「年金生活には月30万円必要」などという銀行や保険会社の片棒を担いだ記事が多かった(さすがに最近は少なくなった)。それに疑問を持って、月20万円あれば十分健康で文化的な生活が送れるはずだというのが私の考え方で、いままさにそれを実践する立場になったのである。

さて、前回まで公共料金等の2016年実績について説明してきたけれど、今回はそれを含めて生活費全体がどうなっているかのご報告である。

2016年の生活費月平均は250,400円となった。2015年より若干増加しているのは、食費・生活用品・教養娯楽費で単身赴任による増加分があったためで、この程度で済んだのはよしとしなければならないだろう。お小遣いと修繕積立金はリタイア後には減額しているから、このペースで1年過ごせれば大体月22万円前後には抑えられるのではないかと思う。

いまのところ、退職金でローンを返した余りがあるので、お小遣いの額は極限までは減らしていない。夫婦ともお小遣いを月5,000円にすれば本当の月20万円生活となるが、いよいよという時に切り詰める部分がないといざという時に困るので、いまのところは少し余裕を持っている。

前から書いているように、「月30万円なければ満足な老後は送れない」などというのは保険会社の陰謀であって、どう考えてもそんなにおカネは必要ない。自分としては20万円あれば何とかなると思ってこれまで準備してきたのであるが、現実やってみると、20万円ではちょっとだけ足りないのかもしれないというのが実感である。

上の表でいうと、昨年8月にリタイアしてからは、食費で1万円、生活用品で5千円、教養娯楽で1万、お小遣いで1万、修繕積立で1万削っているので、大体21万円弱。60歳以降税金保険料が安くなる分を見込んで月20万円と考えているのだが、先週書いたように医療費はこれから増える可能性が大きいし、食費や公共料金は原油が値上がりしたりすればかなりの影響が出て来るはずだ。

でも、それでいけないんだろうか、と思うのである。生活するのにすべて満ち足りて経済的にも心配ないというのが本当にいいのかというと、そんなことはないような気がする。俗にいうところの「そんなことをしていたらボケる」のではないだろうか。足りないなら足りないで、なにか工夫してみる、他のもの・他のことを代わりにしてみてもいいのではないか。

例えば家の場合には、20日を<仮お給料日>として、1ヵ月を締めている。だから10日を過ぎると財布におカネが乏しくなる。おいしいパン屋さんには行けない(買うおカネがない)のでスーパーの普及品でがまんしたり、ハムやチーズ、ドレッシングを使わないで<仮お給料日>まで何とか打たれ越すのである。

そうすると、いろいろある安い食パンの中でどれがましなのか試したり、ドレッシングがなくてもオリーブオイルでもおいしい、昔はみんなマヨネーズだった、などといろいろ考えたり思い出したりするのも楽しいのである。もちろん、せっかく食べるならおいしいものを食べた方がいいのだが、1ヵ月ずっとそうでなくてもいいと思うのである。

2014~2016年の支出(月平均)

費  目 2014年 2015年 2016年 備  考
食  費 40,900円 40,400円 51,400円
生活用品等 15,400円 15,800円 18,000円
公共料金 46,000円 44,300円 41,200円
準公共料金 19,700円 17,800円 19,500円
教養娯楽費 20,100円 19,500円 27,700円 スポーツクラブ
お小遣い 45,000円 45,000円 38,500円
修繕積立金 40,000円 40,000円 31,000円
税金保険料 31,900円 25,700円 24,900円 固定資産税、自動車税等
合  計 259,000円 248,500円 250,400円


[Feb 15,2017]

LINK