せいうち・・・セイウチ科セイウチ属の肉食獣で、北極圏に生息する。体重は成獣で500kgから1200kgに達する。最初は減量日記で始まりましたが、日々は移ろい、リタイア生活の徒然日記になりました。
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月20万円で豊かに暮らす ~せいうち日記71

今日はちょっと不景気な話。表題はイギリス生活に詳しい井形慶子さんの本の題名からパクリであるが、間近に迫った年金生活に備え、わが家にとって切実なテーマとなりつつある。

年金生活に関する本を読むと、「老後に必要なおカネは月30万円」と書いてあるものが多いが、その根拠は、食費等の生活費が夫婦で10万円とか、交際費・教養費に5万円とか、どこのバブル生活かと思われるものがほとんどである。あげくの果てはFPが書いているにもかかわらず、年金保険料等で5万円などと書いてある。60過ぎてまだ積み立ててどうするんだ。

とはいっても、月15万円でのやり繰りというのは現実的でない。前にも書いたが、月15万で生活できる人達は、食料がタダで手に入ったり、年金以外の収入があったりする。現実的かつ達成可能な収入としては月20万というのが妥当な水準ではないかと思う。私の年齢だと年金支給開始が遅れるのだが、これなら何とかなるかもしれない。

さて、ここからまず引かれるのは税金と保険料である。市のサイトでいろいろ調べると、約3万円くらいになる。年金生活本ではもっと大きな数字が書いてあるが、最低限の収入ならそんなものである。(最も大きいのは健康保険料。ますます高くなりそうだ)

次に公共料金。これは若いときからずっと、年60万円、月にすると5万円という実績数字が出ている。昔より電話代は減ったが携帯や光Flezが増え、省エネの電気製品が増えた分、部屋数も増えた。あと、準公共料金と言うべき、医者や新聞、灯油・ガソリンなどが月平均2万円かかる。ここまでで10万円、残りは10万円である。

忘れてはならないのは修繕積立金。家や車の急な修理に備えて積み立てが必要だ。これは現在より減らして月2万円。教養文化費としてスポーツクラブの会費も2万円かかる。家の場合、クールシェアや水道・ガス代の節約にも役立っている。残りは6万円。これで食費、生活用品費と小遣いをやりくりしなければならない。

サンキュなどの奥さま雑誌をみると、食費、生活用品費3万円でやり繰りしている現役世代もいるようだから、年金世代であればこれも仕方がない。それにしても、小遣いとして使える金額は確実に何分の1かに減ってしまう。月に5千円か、せいぜい1万円。高校生に逆戻りといった感じだろうか。

そうなるとできないことは何かというと、まず海外旅行やカシノは無理だ。節約すれば年に何回か山や旅行に行くことは可能かもしれないが、日帰り、キャンプが中心になる。いま年にン十万円使っているお酒も買えない。ただ、最近は週に1日か2日しか飲めない体質になってきているので、こちらは思ったよりも辛くない可能性もある。

これを読んだ人の多くは「じゃあ働けばいいのに」と指摘するかもしれないが、仮に働いたとしても20万円が30万40万に増える訳ではない。ならばあきらめて、おカネをかけない豊かな生活を早めに始めた方がいいと思ったりする。いずれにせよ、目の前に迫った年金生活に向けて、生活の取捨選択をしなければならないと考えている今日この頃である。

[Nov 4, 2013]


今年の人間ドック ~せいうち日記72

このところ、年末の恒例行事は人間ドックである。もともと、忘年会を断る口実にするために年末に設定していたのだが、ありがたいことに最近は付き合いの飲みがほとんどなくなった。それと関係あるのかどうか、年末の検査機関は空いていることが多かったのだが、このところいつも満員である。わざわざ年末にする意味はないのかもしれない。

さて、2年前に高血圧で薬を飲まなくてはならない事態になって以来、日常生活の節制と減量に心がけてきた。その結果、ピーク時と比べて15kg近くの減量に成功。血圧の薬も飲まなくてもいいようになったし、糖尿病の薬も大分と減っている。ありがたいことなのだが、最近の体重はほとんど横ばいで、油断するとすぐに増えてしまう。

11月末の時点で、体重は昨年の人間ドック時(この時が年間最軽量になる)より4kg増えていた。食べる量も飲む量も減らしているし、週に3~4回はスポーツジムに行っているのに、増えるのである。最近の検査数値は30代のときと同じ水準にまで改善しているのに、これはよくないということで、12月に入って検査までは「完全禁酒」で臨むことにした。

体重は毎朝計っているが、それをみると大きく増えるのは酒を飲んだ翌日である。アルコールで食欲が増進するのと、体内に水分が蓄積されるせいであろう。そして、増えた体重はなかなか戻らない。1週間くらいでようやく元に戻した頃にまた飲んでしまう。また増える。その積み重ねが4kg増である。

もっとも、危機的な状況まで事態を進ませないためには、積み重ねがそれくらいの間に対処しなければならない。できればあと15年か20年は、大きな病気をせず動けるようにしていたいと思っているので、ここはがまんのしどころである。15年20年のためには1ヵ月くらい辛抱しなければならない。

最初の1週間は、ちょっと辛かった。量は飲まなくなってはいるものの、頻度としては週1~2回のペースだったので、体が要求するのである。これが夏なら、ビールを辛抱するのは難しかったかもしれないが、幸いにいまは冬である。最近定番の飲み物となったセブンイレブンの炭酸水を飲んで、酒を飲んだつもりになって寝てしまう。

2週間目を過ぎると、特に違和感はなくなった。飲まなくても全然平気である。ところが、体重はあまり減らないのである。ちょっとあせるが、禁酒しているので検査数値はよくなっているはず、と自分に言い聞かせる。一気に2kg近く減ったのは検査の3日前。禁酒の効果が出るまでに3週間近くかかった計算になる。

さて検査当日。体重計に乗ると看護婦さんから、「去年と大体同じです。」と言われた。数字を見たら1kg増だった。この1ヵ月で3kg絞ったことになる。意外だったのはそのあと計った血圧で、上が99下が65だった。何年か前には160あったのが、薬なしでここまで下がったのは大したものである。

検査結果が出るのは1月になるが、血圧の数字をみる限りそんなに悪い結果にはならないと思われる。これから年末年始。まるまる3週間の禁酒の成果を2日3日で帳消しにしないためにも、節酒節食を心がけていきたいものである。

[Dec 30, 2013]


寒くて歴史でヘルスメーターの正月 ~せいうち日記73

今年の正月は寒かった。すでに年末のうちに山には雪が積もり、丹沢も奥多摩も、御岳山でさえ軽アイゼンがなければ歩けなくなった。残念ながら3月下旬くらいまで、遠出の山歩きは難しくなっている。

その上、家にいても寒い。朝起きて屋外温度を見ると-4度という日が続いた。気候温暖なわが千葉県では、最低気温といってもせいぜい-3度くらいまででそれより寒くなることはあまりない。ここまで寒くなると、外へ出ようという気にはあまりならない。

地球温暖化が問題だというが、基本的に氷点下の世界で生物の活動は鈍くなる。冬に収穫される作物は限られるし、冬眠する動物もいるくらいだから、冬は生命活動を最小限にしてなんとかやり過ごすものである。温暖化がまずいまずいと言っているうちに氷河期が来てしまったら、動物も人間ももっと困ることになると思う。

あんまり寒いので、休みもNFLを見る他はパソコンの前にいることが多かった。昨年末からホームページの模様替えをしていて、半日くらいはすぐに過ぎてしまう。いっぺんに全部はできないので、アクセスの多いところから順番にやろうと思っていたら、なんと歴史のホームページが意外とよく見られていることが分かった。

Niftyのブログは、1日平均で約200件のページビュー(PV)がある。これに対して、忍者ホームページという無料サーバに昨年暮れに移転したばかりの「常識で考える日本古代史」にも、1日に100件以上のPVがある。ありがたいことであると同時に、5年くらいほとんど内容を見ていなかったので、いろいろ手を入れなければちょっと恥ずかしい。

歴史ページを見直していたら、ブログまとめのホームページの模様替えが後回しになってしまった。こちらは地元CATVのサーバを使っている。やはり閲覧件数の多いところから手を入れようと調べているところで、トップページのカウントが1日10件くらいしか進まないのに、PVは1日に100件以上ある。昔書いたカシノやギャンブル関連の閲覧が多いのはうれしい。

さて、そんな具合に動かないでいるとせっかく減らした体重が戻ってしまうので、スポーツクラブは週3~4回のペースでちゃんと続けている。体重も毎日測っているのだが、長いこと使っていたヘルスメータが今月になって不調に陥ってしまった。体重は大丈夫なのだが、最初に入れたデータが壊れてしまったのか、体脂肪率がエラーになってしまうのである。

何しろ10年以上使っているものだから、コンピュータのところが寿命だったのかもしれない。近くのケーズデンキに行って、同じくタニタの器械を探したところ、5000円以内というお買い得値段で、体重、体脂肪の他に基礎代謝とか筋肉量、水分などいろいろなデータが測定できる体組成計ヘルスメータを買うことができた。

技術の進歩というものは大したもので、乗るだけで誰が測定しているのか器械の方で判断してくれて(といっても私と奥さんしかいないが)、数値が出る。データの中には体内年齢というものもあって、奥さんはこれに相当受けている。私としては、以前200g単位でしか測れなかった体重が、50g単位で測れるというのがとてもありがたい。

せっかく新型ヘルスメーターを導入したので、健康管理の方もさらに充実させようと思っている。

[Jan 15, 2014]


結婚30周年は大雪 ~せいうち日記74

先週は結婚30周年の記念日があって、何をしようかなと考えていたら今世紀最大の大雪となり、雪かき以外は何もできなくなってしまった。

千葉は埼玉などと比べると気候は温暖で、冬でも2、3度は気温が違うし大雪になることはめったにない。ところが2月9日の朝、夜通し降り続いた雪によって30~40cmの積雪となった。こちらに越してきて15年目で(つまり今世紀に入って)最大であるのはもちろん、千葉県の観測史上でも数十年振りの大雪とのことである。

家の前の道路は片側一車線+歩道があるのだけれど、何とか車一台分のトレースがあるだけであとは一面雪である。まずは家の車に積もっている雪をおろし、そこから車道まで、車が通れる幅に雪かきをした。さらに、家の周りの歩道に人が歩ける幅に道を作る。その間に奥さんは庭の木々に積もった雪を払った。

あっという間に、雪かきした雪で大きな山ができてしまった。家の前の車道も、何とか路側帯まで雪を除こうとしたのだが、雪の量が多すぎてとても無理である。雪どけ用シャベルがプラスチックだったので、酷使に耐えかねたのか最後は割れてしまった。

9日の昼頃から晴れて暖かくなったので、その間にかなり解けたのだが、11日にまたもや10cmほど降った。結局この雪は週末までアイスバーンとなって残り、家の前の道では車がすれ違うことはできなかったくらいである。

意外だったのは、出勤すると東京都内にはほとんど雪が残っていなかったことである。家の方は方々に雪が残っていたりアイスバーンになったりしているので、わざわざ登山靴で出勤したのに、東京は全然そんな気配はなく驚いた。普段は雪になると混乱する中央線方面や埼玉方面よりも、この時の雪は千葉の方が大変だったようである。

ところが、2月14日から15日にかけての大雪では、千葉は大したことはなかったのに、東京や埼玉がひどかったらしい。低気圧に近かったのは千葉県なのだが、その分暖気が入り、かなりの暴風雨とはなったものの雪ではなくて雨だった。だから今度は、東京で積雪40cmなのに千葉では逆にこれまで積もった雪が解けたのである。

結婚30周年の節目にこんな大雪となったので、結婚した年も大雪だったのを思い出した。結婚式の晩も雪で、新高輪プリンスの窓から見た景色がみるみる真っ白になっていった。成田の行き帰りの高速道路で、路肩に雪が積もっていたのもかすかに覚えている。

何もできなかったので、とっておきの「レ・フォール・ド・ラトゥール1998年」を開けた。古い樽のいい香りがした。

2月9日朝の雪。千葉県はこの朝が最大積雪量でした。


[Feb 22, 2014]


通勤について ~せいうち日記75

この記事の出る3月31日には、いまの会社で勤続20年となる。会社を替わっているので社会人としては満34年ということである。就職した頃の予定ではもうとっくに引退して悠々自適の生活を送っていたはずなのだが、バブルも崩壊し仕事場も転々として、まだ働かなくてはならない。難儀なことである。

家の奥さんに言わせると、毎朝ご機嫌をとりながら会社に行かせるのが大変ということだが、ゴールが見えてきたこともあってどうにかこうにか会社には出ることができている。年を取ってくると若い時ほど人にアゴで使われることがなくなるので、それで何とか辞めないでいられるのかもしれない。会社は嫌だけれど、その度に転職していたらまた一からやり直しになってしまう。

最近では、通勤の行き帰りが比較的充実している。帰りはさすがに座れないことが多いのだけれど、朝は始発駅からなので、約1時間座って行くことができる。この時間がけっこう気に入っている。

席につくとBOSEのノイズキャンセルヘッドホンでiPODの音楽を聴く。ヘッドホンもiPODも海外遠征のために買ったものだが、いまでは通勤専用になってしまった。音楽といっても最近のものはPerfumeとぱみゅぱみゅくらいで、クラシック、特にバッハ、特に平均律を聴くことが多い。音楽を聴きながら、図書館で借りてきた本を読む。あっという間に1時間が過ぎる。

音楽と本の内容がその日の気分にフィットすると、朝からとても穏やかな気持ちになる。フィットしないと、やたらと気が散る。図書館でちょっと中を覗いてから借りるのだけれど、読み始めると全然ダメポな本も多い。ひとの顔の近くで新聞をばさばさ言わせている礼儀知らずや、肘をぶつけながらオーバーアクションでゲームをやっている連中にむかっ腹をたてたりする。

まあ、そう遠くない未来に年金生活に入ることとなるので、通勤するのもあと限られた期間である。それを思うと、やはり感慨深いものがある。大学時代から通算すると38年、月に20日以上、1日約3時間をかけて通勤通学してきたのである。単純計算すると、3X20X12X38で、約2万7千時間だから1千日、ほぼ3年を通勤に費やしてきたことになる。大変なものである。

さて話は変わって、年金生活のことである。その手の本とかWEB記事をかなり読んでいるのだけれど、どうにもしっくりこない。前にも書いたかもしれないが、いまのままでは貯金が足りないとか保障が足りないとか、保険会社か証券会社の回し者みたいな本ばっかりである。そうでなければ、生活水準を一気に落とすという内容になってしまう(Bライフで検索すると出てきます。お風呂や水洗トイレなしとか、そういうの)。

考え方の一致する本とか記事を見つけるのはどうやら無理らしいので、自分で読みたい内容を自分で書いてみることにした。断続的に連載する予定なので、もしご関心があればお読みいただければうれしいです。まあ、自分で「うむ、この人はなかなかよく分かっているな」と思うために書くようなものなので、そういうことでよろしくひとつ(あさって水曜日から始めます)。

注.「年金生活」がそうです。併せてご覧ください。

[Mar 31, 2014]


質素な生活 ~せいうち日記76

ブログをniftyから忍者に移して3ヵ月が過ぎた。自分としては書くのが好きでやっているので反響はあまり気にしてはいないけれども、アクセス数が以前は1日200件、いまでは1日70~80件と減ってしまっているのはやはり気になる。何より、niftyに「プロバイダを変えたらこんなもんですよ」と思われているようでくやしい(思っていないだろうけど)。

そこで、いろいろ他の人のブログを見て回る時にリンクされていた「ブログ村」に登録してみることにした。私自身がブログ村経由でたどりついて訪問しているブログがある訳だから、逆も当然ある訳である。

ご存じの方も多いと思うけれど、ブログ村はライブドアがやっているサービスで、ブログの分野別ランキングのようなもので、どこのプロバイダを使っていても登録できるところがミソである。実際、登録したりブログにリンクやpingを貼り付ける際には、忍者用のテンプレートも用意されていて分かりやすい。

さて、ブログ村のランキング作成のもととなるジャンルであるが、3つのジャンルを選ぶこととなっている。ここで迷ったのは、このブログのジャンルはかなり多岐にわたることから、3つに絞りきれないということであった。それでも3つ以上は入力できないので、泣く泣く3つ以外はあきらめざるを得ない。

最初に選ぶとすれば、やはりボクシングであろう。スポーツブックと絡めてボクシングのビッグファイトの予想は、10年前にブログを開いて以来の定番記事でもある。次に選ぶのは軽登山・トレッキングとした。これから定年後を控えて、「中高年の山歩き」のテーマはけっこうタイムリーだと思うし、トムラウシ事故などこの方面の評論記事も昔から書いている。

最後の一つがおおいに迷うこととなった。NFL関連は年間25記事以上はコンスタントに書くけれども、秋から冬に集中するという季節性がある。日本史はもっと波があって、書かない時には半年以上書かなかったりする。書評関連も、他に比べると記事数が少ないし、そもそも自分の興味ある分野しか書かないところがランキング向きとはいえない。

迷った末に、ライフスタイルの中に「質素な生活」というジャンルがあったので、ここを選ぶことにした。せいうち日記の前の記事にも書いたように、「月20万円で静かに暮らす」というのはこれからの私にとって重要なコンセプトであり、考えてみればカシノに行けなくなった今の生活は相当質素である。

今後ますますそういう記事は増えるはずだし、他の方々が質素な生活についてどういう観点を持っているかにも関心があったので、挑戦する意味であえてこのジャンルを選んでみた。そして2週間が経過、「ボクシング」「軽登山・トレッキング」「質素な生活」の各ジャンルとも、ランキング10位内に入ったり入らなかったりするレベルで、結構善戦している。

アクセス数も1日150~200件と、Niftyの頃の80%くらいには回復してきた。惜しむらくは、アクセス解析をみる限りは検索から来る方が半数以上で、「ブログ村」からサイトにたどり着く人がまだまだ少ないことである。こればっかりは、気長に待つしかあるまいと思う。

質素な生活関連の新ネタを一つ。これまで6月後半といえば、ボーナス直前で一年で最も資金繰りの厳しい時期であった。昔はカードローンとかキャッシングを使ったり、クレジットの7月払いで回したりそれはそれは大変に苦しんだものだったが、今年の6月はなんと、昨年末からの余裕資金が若干ではあるけれども残ったままこの時期を迎えることができたのでした。

とてもうれしかったので、先週、誰からもいただけない(涙)自分へのお中元に、ストー缶詰のずわいがに、いか、さけ中骨の缶詰を送ったのでした。困ったときのおつまみに、かなり有意義に使えるのではないかといまから楽しみにしているところである。

[Jun 25, 2014]


会社に貸しはあっても借りはない ~せいうち日記77

高校の同期会で、最近メールマガジンを発行している。この季節は高校野球の予選があるので、応援募集や報告が頻繁に入ってくる。そして、平日の昼間だというのに、なぜか何人かは必ず参加しているのである。

考えてみれば、私だって定年カウントダウンなのだから、みんな定年間近のはずである。あるいは、早期退職した人もいるかもしれない。サラリーマンであっても偉くなって休暇が取りやすいのかもしれないし、あるいは自営でスケジュールを算段できるのかもしれない。

私自身は、早期退職するには貯蓄が足りないし、自分でスケジュールを組めるほど偉くもない。仮にそういう環境にあったところで、高校時代からひと付き合いは苦手であったから、自分も参加して盛り上がろうという気持ちはあまりない。けれども、仕事仕事で毎日を過ごしてきたであろう同世代の連中が、地元回帰、旧友との絆を深める方向に向かっていることには感慨深いものがある。

今年度に入ってからさらに仕事への関心が薄くなり、加えてひと嫌いの傾向がますます強まっている。「2020年オリンピックに向けて・・・」などと社内は盛り上がっているのだが、その頃自分は会社にいないし、何とかして退職後も会社に残る気もさらさらないから(法律が変わってそういうことができるらしい)、盛り上がろうという気持ちが弱まるのも仕方がないことである。

社会人として三十数年やってきて、仕事の割に報われていないという気はしている。しかし逆に考えれば「会社に貸しはあっても借りはない」ということだから、潔いといえばこれ以上潔いことはない。そして、誰かが後ろで糸を引いているから自分が報われないなどということはなくて、多くの人の「ささやかな反感」が集まって現在の境遇にあるのだろうことも、うすうす見当がつく。

つまり、それが組織というものなのだ。それがいい悪いではなくて、そういう人達と付き合い続けるか、どの程度の付き合いをするかをこちらが判断すればいいだけのことである。この歳になるとリストラは別にこわくないから、自分がやる気を出さなければ会社にとって労働力が目減りするだけの話である。

(もっとも、働けば働くほど会社にとってマイナスという可能性は否定できないが。)

以前よく海外に行った時に、日本のパスポートを持っていることはそれだけでゴールドカードのようなものだとよく感じた。同様に、いまの境遇が、客観的にみて恵まれた立場にいるらしいことも見当がつく。とはいっても、毎日を暮らしていく上でいまのあり方が自分にとってベストとはどうしても思えない。

おそらくそうやって、多くの人達が世間的な「恵まれた立場」に背を向けて、より厳しい世界に入っていくのだろう。経済的に恵まれていることが幸福のすべてではないけれども、不幸の要素の一つが経済的に恵まれていないことであるのも確かである。ただそうしたこともひっくるめて、本当は、おカネは必要最低限あればいいのではないかという気がする。

他人には、みすみす「恵まれた立場」をフイにしたとバカにされたとしても、そんなものは自分自身の満足感に比べればなんということはない。実際、2度の転職で収入的におそらく1億円近くのマイナスになったはずだが、それ以上の価値ある経験・生活をしてきたという自負がある。ただ一つ違うのは、昔より若さと体力と残された時間が確実に少なくなっているということだ。

現在は、さまざまのストレスと引き換えに収入があり、旅行に行ったりワインを買ったりできるのだけれど、収入が少なくなったら少なくなったなりの生活をすればいいだけである。そう思うと、あと数年いるだけの会社に過大な貢献をするつもりもないし、むしろその後の生活をどうやって充実させていくかの方がかなり大事だと思うのである。

[Jul 23, 2014]


暑い時はじっとしている ~せいうち日記78

8月も終わりに近づいている。今年の夏は6月から9月までエンドレスに暑さが続くということはなくてよかったが、週末には休日勤務や出張が多く、やっと休みが取れてどこかに行こうとすると台風が来たり猛暑が来たりした。結局、スズメバチ大発生の昨年に引き続き、夏の間はほとんど山に行けなかった。

これは本当にタイミングで、行ける時にはスケジュールも資金繰りも驚くほどスムーズに運ぶのである。忙しい日が続くし、時間がある時はいろいろ支障があって出かけられないというのは、そういうタイミングなのである。じたばたせずに、暑い時はじっとしている方がいいという天の声かもしれないと思って家でじっとしていた。

外に出ると35度だ36度だという日に、どこかに行くというのは体力的にも経済的にも得策でない。移動に要する経費に、夜間・休日等オフピークに安くなるものはあるが、暑いからとか混んでいるから安くなるというものはない。同じ費用がかかるのなら気候のいいとき、すいている時に出かけるのが費用対効果が高いに決まっている。

人生にとって動くのと動かないのとどちらがいいかというテーマに関しては、賛否両論ある。毎日同じルートを行き帰りした方が些細な変化を感知できていいという考え方もあるし、常に違うルートをとることが脳にも刺激となり行動パターンが読まれないので危機管理上望ましいという考え方もある。個人的にはそれぞれ組み合わせるのがいいと思っていて、動かない時は動かないのがいいと決めている。

昔はかなりバブリーだったので、引退後は暑くなったら1ヵ月くらい北海道にいようと思ったこともあったのだが、引退が目前に迫った今ではそんな余裕資金はないし、そもそも北海道がそれほど涼しくなくなってしまった。結局のところ、家でじっとしているというのが一番節約になるというのは悲しいけれど実情である。電気代の増加は避けられないが、外出するよりも安い。

数少ない自衛策として、クールシェアがある。公共施設やショッピングセンターなど冷房完備のところで、日中気温の高い時間をやり過ごすという方法である。ただしこれにも課題があって、公共施設の場合は節電のため冷房をゆるく設定しているところが多いのと、みんな同じことを考えるので混んでしまい、それほど快適とはいえない場合もある点である。

北京の地下鉄ではみんな階段で団子のように涼んでいるというから、わがままを言うのはぜいたくとは分かってはいるものの、もう少し低い温度で設定してくれと思う場合が結構ある。そして、夏休みだから仕方ないのだが、結構子供がうるさいのである。わが家近くの公民館にはシルバールームというのがあって、60過ぎると入れるらしいからもう少しの辛抱である。

ショッピングセンターのクールシェアの場合は設定温度の問題はない。逆に、冷え過ぎと感じる場合が少なくない。問題は、ただ座っているだけではすまなくて、どうしてもおカネを使う状況になってしまうということである。この間も、子供連れでクールシェアに来ていた若いお母さんを見たのだが、近くにある自動販売機に目を付けた子供に、欲しい欲しいとせがまれていた。

もちろんショッピンクセンターも商売なので、そうやって購買意欲を刺激するのは正当なマーケティングというべきだろう。しかし、涼みに来るたびにペットボトルを買っていては、電気代とどちらが高いか分かったものではない。それに、地球環境的には、広いショッピングセンターを一日中冷やしていたら環境負荷は半端なものではないと思う。

かれこれ考えあわせると、家でじっとしているという選択肢は、それほどよくないものとは思えない。夏の暑い時期は、なるべくじっとして来るべき秋に備えて体力を温存するのがよかろうと思っている今日この頃である。

[Aug 25, 2014]


美容院へ ~せいうち日記79

ここ10年ほど、新橋駅前の床屋に行っていた。ちょっと混むのが難点なのだけれど、手早くやってくれるし、それに安い(2000円)ので重宝していた。しかし、それではちょっと具合の悪いことが出てきた。

その最大の理由は、森伊蔵の時に書いたように、来るべき引退後には東京まで出かけることが難しいからである。何しろ片道1000円以上かかるのである。高い安いだけいえば間違いなく不利だし、交通費をかけて行くだけ技術的に優れているとはとても言えない。駅中からビル(これがまたあちらのお姉さま方の呼び込みがすごいのだ)に移って、やや距離が長くなったこともある。

もう一つ大きな理由は、頭頂部のハゲがどんどん拡大してきて、長年親しんできたサラリーマンカット、いわゆる7・3分けが難しくなったのである。いわゆるすだれ頭というやつで、すこぶる恰好が悪いし、無理に分けるとハゲを隠しているようで潔くない。いっそのこと坊主頭にしようと思ったが、人相が悪いからダメだと奥さまが言うのである。

そしてある日のこと、奥さまが言うには、行きつけの美容院の美容師さんと話を付けてきたので、行って言われた通りの頭にしてこいとのことである。どんな頭だと聞くと、「太郎のような頭」だと言う。

わが家で太郎といえば、テレビ体操の伴奏をしている名川太郎さんのことである。ちなみに、現在のテレビ体操メンバーの中で、わが家で呼び捨てにされているのは太郎と祐子と「かとーゆみこ」(奥さんのもとの名前と一緒)。亜美ちゃんは「ちゃん」付けで、あとは先生、会長、菩薩、旧新人、新新人とニックネームで呼ばれている。

それはさておき、急な話だけれどハゲは待ってくれない。いまよりずいぶん短くしてくれるようだし、めざす坊主頭に向けて中間地点あたりに近づくことができるかもしれない。という訳で、予約してもらった土曜の朝一番にいそいそと出かけたのでありました。

美容院に行くのは、学生時代の一時期にパーマをかけて以来約40年振りのことである。当時と違って、いまでは男が美容院に行くのは普通である。意外だったのは、いまではお釜(パーマをかける時に使うやつ)は置いてないということであった。

そして約1時間のカットで、私の髪の毛はずいぶんと短くなったのでありました。目指す坊主頭からは若干の距離があるものの、まあそれに近づいたとはいえそうである。奥さんが言うには、ハゲが目立たなくなったし似合うとのことで、自分としては、整髪料を使わなくてすむようになったのがとても便利である。

毎朝、ヘアリキッドをつけて髪を整えなくてすむので、時間も3~5分節約できる。こんなメリットがあるとは思わなかった。安い床屋と美容院で値段は倍違うのだけれど、ヘアリキッドを使わない分で少しはカバーできたのかなとも思ったりする。

[Oct 12, 2014]


スランプ ~せいうち日記80

秋以降、体調は悪くはないのだけれど、精神的に低調な状態が続いている。おそらくスランプなのだろう。

こういうときの特徴として、先のことを考えられないということがある。毎年、年末のこの時期になると、1年間の収入支出の集計をしたり、何におカネを使い過ぎたのか反省したり、翌年以降の計画を立てたりするのが恒例であった。ところがなぜか、そういうことをしようという前向きな姿勢にならないのである。

最近そんなことがあっただろうかと思って、自分のホームページ(せいうち日記)のバックナンバーを読み返してみた。忙しすぎて落ち込むことはたびたびあったけれど、スランプという状態がうかがえるものはなかった。つらつら思い出すと、そういえば20年近く前にも、こういうことがあった。

実は結婚して以来、月々の生活費(支出)の記録をつけているのだけれど、その時期もそういう気が全くなくなってしまったのである。結果、2~3年の間ぽっかりと記録が残っていないし、通帳や支払記録も処分してしまったから、いまから追跡することもできない。記録が残っていないだけならまだいいのだが、その時期に行った証券投資はほとんどが壊滅的な結果となってしまった。

もっとも、当時はバブル末期なので大損する人は珍しくなく、スランプだからそうなったのか、時代がそうだったのかは何ともいえない。いずれにしても、スランプの時に大きなおカネを動かしたり、重要な意思決定をするとろくなことはないという教訓は今日に残っている。

これから20年後に生きていられるかどうかは微妙なところだから、若い時とは違って、よく考えて行動しなければならないだろう。老子にこんな言葉がある。「為無為、事無事、味無味」(無為をなし、無事をこととし、無味を味わう)。何もないのがラッキー。人生4コーナーを回る時期には、肝に銘じておきたい言葉であろう。

さて、前回のスランプ末期からは盛んに海外遠征するようになり、ブログやホームページも始めて、オフ会などで多くの知己を得ていつの間にか立ち直ったのだった。今回もそうやって新しいステージに立ってスランプを脱出することができるとすれば、たいへんに楽しみなことである。

[Dec 13, 2014]


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