2020年に突如発生した世界的パンデミック。以降、マスクがデフォルトになりました。
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非常事態宣言解除、でも自粛はしろってか    田中陽希クンはどうしているだろう
第2波が来るのは当り前    オリンピックチケット払い戻し    海外から心配される日本のコロナ
いま合唱コンクール?    Googleの予測ほどには増えていないが


非常事態宣言解除、でも自粛はしろってか

先週、千葉県の非常事態宣言が解除された。 宣言解除と前後して、例のアベノマスクと10万円補助申請が到着。マスクはご近所から手作りマスクを相当数いただいたし、すでに店頭では値崩れが始まっている。スピード感をもってこの程度だと、普通に対応したら半年たってようやく布マスクなのだろうか。

10万円については前に書いたけれど、その財源は赤字国債だからいずれわが身に影響がふりかかってくる。消費税増税なのかインフレなのか分からないけれど、将来所得の目減り分で給付されるものだから、ありがたく使わせてもらおう。もらってからだが。

コロナは世界的にはまだまだ終息の目途が立たないが、日本ではあまり重症化しないのではないかという観測が見られるようになった。春の時点で気づきそうなものだが、非常事態を熱望する段階ではそうした意見はほとんどなかった。

さて、新しい生活様式に異論はないけれども、自粛は続けてくださいと言われるのは釈然としない。わが印西市でも、11時半になると一斉放送があり、非常事態宣言は解除されましたが、コロナ予防に気をつけてくださいと繰り返される。

午前7時前のNHKの高速道路情報では、「都県をまたいでの不要不急の移動はお控え下さい」と毎日アナウンスがある。道路交通情報センターにそう言われると、ICを出ると自治体職員に他県の車は帰ってくださいと言われそうで不安である。

トランプのように、国民がコロナで何万人も死んでいるのにマスクもせず、未承認薬をカネにあかせて使用しゴルフ三昧のような自由がいいとは思わないけれど、少なくともマスコミにはいろいろな論調があってしかるべきと思う。

もちろん治療薬のない伝染病の蔓延を防ぐことは当然であるが、それはあくまで自分の身をどう律するかということであって、他人の行動に目くじらをたてる「自粛警察」には何の意味もない。

他人はともあれ、自分は感染しないようできるだけ気をつけるし、万一感染したら行政の指示に従うだけである。自覚症状もないのに感染しているのではないかと不安がるのは、取り越し苦労でしかない。

宣言解除となると一斉に観光地に押しよせるメンタルこそが第二波第三波を招くのであって、普段から人ごみを避け、外出後は手洗いうがいを欠かさず、早寝早起きで規則正しく生活していれば、それで必要十分と思う。

日本に限らず世界中で、人類の歴史は伝染病を避けては通れなかった。ほとんどの病気に特効薬ができたのはここ150年ほどのことで、それ以前は痘瘡も結核も特効薬がなかった。

だから、現在生き残っている人間の行動様式にインプットされているのは、人ごみを避けること、清潔な空気や水のある場所に住むこと、短期間で死に至る伝染病に特に気をつけることである。

今回のコロナのような伝染病は、第二次世界大戦前なら10年おきくらいに発生する悪性インフルエンザくらいにしか思われず、世界的な流行は困ったことであるけれども、これほどの大騒ぎにはならなかったと思う。

むしろ、コロナウィルスによって生じた経済活動の世界的な縮小の方が、影響は大きいのではないだろうか。幸い、農作物の生育はいまのところ順調なので食糧危機は避けられそうだが、経営が立ち行かなくなる企業は多くなるだろう。

その意味からも、緊急事態宣言は解除して自粛は継続というやり方は、よくないのではないかと思う。みんながそれぞれに、集まらないように暮らすことを心がければいいと思うのだが、何事も人と一緒、一億火の玉で玉砕してしまう国民性だから、どうしようもないのかもしれない。

全国最後のタイミングで、印西市から10万円給付の案内が届く。その2、3日前にアベノマスクが到着、非常事態宣言の解除とほぼ同時というスピード感にあふれた対応でした。


[Jun 2, 2020]

田中陽希クンはどうしているだろう

コロナウィルスにより、今年の山はどうにも厳しい状況となっている。

このブログでは、毎週月曜日に山歩き関連の記事を書くことにしていて、かれこれ7~8年続けてきたのだけれど、3月を最後に山に行くことができない。最後に歩いた雪入山の記事が先週終わって、ついに連載ストップという事態となった。

しばらくスポーツジムもプールもやっていなかったので家の周囲の里山を歩いていたのだけれど、6月に入った途端に虫が多く集まり出した。虫だけなら刺されるだけだが、つい先日は蜂と遭遇した。そろそろ、そういう時期である。

コロナウィルスの余波で、今年はどこの山も「ご遠慮ください」のオンパレードである。富士山の山小屋はどうやら今年は営業休止だし(行かないけれど)、上高地も山小屋休業、キャンプ禁止が続いている。尾瀬はいまのところ福島側からの入山ができない。

奥多摩・秩父は昨年秋の台風による被害から復旧できていないし、この時期の丹沢はヒルが出る。房総などもっての他だ。茨城・栃木あたりの低山はわが家とほとんど同じ環境だろうから、虫や蜂を心配しなければならない。

唯一期待していたのが、昨年夏に撤退した日光霧降高原であった。5月までは非常事態宣言で入園禁止措置がとられていたが、6月からオープンするはずである。6月になり、さっそくホームページを開いてみた。

すると、開園することはしているのだが、なんと注釈付きである。それも、コロナ予防に配慮しマスク着用は想定の範囲内だけれど、「次の地域にお住まいの方は利用をお控えください」の中に、なんと、わが千葉県が入っているのである。

前にも書いたように、非常事態は解除するけれども自粛は続けなさいというのは、本来おかしなことである。何でも自由が当然というのではないが、自粛というのはあくまで自分自身の自発的な意思により行うものであって、他人から強制されるものではない。

来てほしくないところにあえて行くことはない。将来、来てくださいと言った時に、自発的な意思を行使して行かないだけのことである。こういう事態になると、人間の嫌な面が見えて仕方がない。

私などは行かなければ行かないだけのことだが、全国の山を登るのがライフワークの田中陽希クンはいったいどうしているのかと思う。予定では、今年は北東北から北海道の三百名山を全山人力踏破する予定であった。

まったく個人の資格であれば、すべて自己責任で突入することは可能だったかもしれないが、バックには国営放送NHKが付いている。まさかこういう時期に、都道府県や市町村、観光協会の自粛勧告を無視する訳にもいかないだろう。

今年は例年と違い、山に入る人はほとんどいないし、登山道の管理保全などできていない。北東北・北海道となると山深さは並大抵ではなく、一日歩いて人家が全くない場所などいくらでもある。

まして、人が山に入っていないということは野生動物の天下ということで、ツキノワグマ、ヒグマが登山道を右往左往していると考えなくてはならない。ブヨやヒルならともかく、スズメバチだっていくらでもいる。

万一、撮影スタッフが被害に遭えば、救助要請をせざるを得ない。すべて自己責任で完結できるとは限らないのである。そうした大きいリスクを鑑みれば、NHKがゴーサインを出すことは考えにくいのである。

陽希クンも最近は人が多く集まるのをあまりうれしく思っていないようなので、ひと気のない山は大歓迎だろうけれど、いまの時期の撮影は放送できませんと言われたら、単独で行くのも難しいのではあるまいか。

私自身の山行もこの夏はあきらめの可能性が大きくなっているが、陽希クンの行く末も不透明さが増している。問題は、来年になったからといって必ず行けるようになるとは限らないということだ。

期待していた日光霧降高原は、再開したものの千葉県住民はオフリミットです。


[Jun 22, 2020]

第2波が来るのは当り前

コロナウィルスの新規感染者数が1日千人を超え、その後も増える傾向にある。検査数は先進諸国の水準とは桁違いで、にもかかわらずこういう状況ということは、すでに第2波が来ているということである。

今頃になって営業自粛と言っているデニー玉城だが、GWには沖縄に来ないでくれと言っていたのにこの夏は「GO TO」に異議を唱えなかった。那覇空港で申し訳のように検温だけしていたけれども、あんな程度で抑止できる訳はない。

幸いに、重症者が少ないので医療現場はさし迫った状況にはなっていないようだが、一歩間違えば重症者があふれかえる事態になりかねない。まだ夏なので、症状が出ないで済んでいるだけかもしれない。

TV局はアリバイ作り程度に、新規感染者数が1日当り過去最高となりました、などと神妙な顔をしているが、カネが回らないと広告出稿だって増えないという本音が見え見えである。命よりカネが大事な人が多いようである。

6月から再開されたプール・ジムだが、ジムの方はマスク着用・つど消毒・会話禁止でそこそこまともに運用されていたのだが、プールの方がひどかった。

プールでマスク着用が無理なのは分かるが、会話禁止にしないものだから婆さん達が騒ぎ放題・つば飛ばし放題である。監視員に指摘したところ、「プールはマスク必須じゃありませんから」である。 みんなが安心して利用するためには、最低限守らなくてはならないルール、マナーがある。すれ違いが頻繁におきる歩行用プールで、向こうから歩いて来るばあさんがつばを飛ばしているのを放置していいものだろうか。

家に帰って奥さんに言ったところ、「いまジムとかプールにいる連中の程度などそんなもので、感染したくなかったらわが身は自分で守らなければならない」そうである。おっしゃるとおりである。

昨年夏に私がやめたスポーツジムを奥さんはこれまで続けてきたが、コロナ自粛が終わって辞めるか続けるかどちらかにしてくださいと言われ、迷わず辞めた。そこそこ常識的な、しっかりした人達はみんな退会したそうである。

奥さんの経験したことだが、この春、一時閉鎖直前のサウナで、「家の娘は卒業旅行にイタリアに行かせたの。いろいろあるけど、かわいそうでしょう」と自慢するつもりが非常識を公開してしまった常連がいるそうだ。そういう人達と一緒ではリスクが大きすぎると判断した訳である。

おりしも、帝拳で調整していたホルヘ・リナレスの感染が明らかとなり、秋のスケジュールが白紙に戻ってしまった。感染防止策をとっていても、危ない場所は危ない。遅ればせながら私も、公営のプール、ジムに行くのはしばらく自粛することにした。

8月に入って急に暑くなり、気温が7~8℃間違いなく上がっている。さすがに直射日光のもとで散歩するのは体調をくずすもとだから、おとなしくStay Homeするしかない。

アメリカがああいう状況になっているのに、GO TO トラベルとかいっていればみんなコロナはおしまいと思っても無理はない。ある意味、第2波が来るのは当り前である。おとなしくして、天のお怒りが過ぎ去るのをやり過ごす時期かもしれない。

ろくに検査していないのに、新規感染者数が千人を超えるのが当り前になってきた。(出典:東洋経済)


[Aug 13, 2020]

オリンピックチケット、とうとう払い戻し

販売済のまま放っておかれていたオリンピックのチケットが、とうとう払い戻しされることになったようだ。

来年に延期するけれども、会場もスケジュールも変わらないという理屈でこれまで払い戻ししなかったのだが、今年と来年は日付が同じでも曜日が違う。そもそも今年、その場所でというのが契約の要件なので、払い戻ししないのは筋が通らなかった。(家では1枚も買っていないので、実害はなかったのだが)

10月に入り、ヨーロッパにおける新型コロナウィルスの感染拡大が深刻さを増しており、フランスは再度の外出禁止、ドイツでも劇場やスポーツ施設の閉鎖が決まった。クリスマス商戦の縮小も避けられず、ヨーロッパ諸国はオリンピックどころではない。

こうした状況を受けて、IOCから日本サイドに対し東京オリンピックの中止を申し入れたという未確認情報が流れた。組織委員会は「そんなことは決まっていない」と火消しに躍起となっているけれども、普通に考えれば当初予定の規模と日程でできる訳がない。

そもそも、オリンピックというのは本大会が単体で開かれるわけではなく、予選や選手選考を含めた準備段階が必要とされる。あと残り9ヶ月しかなく、各国で競技大会すら開催できない(プロスポーツの無観客開催がせいぜい)のに、どうやって選手団を組織し派遣できるのだろう。

仮に代表選手が決まって選手団が結成されたとしても、すべての国と地域から日本に来ることができるのかどうか、逆に、帰国の際スムーズに帰れるのかどうか。いまのヨーロッパのような状況ならば。完全に無理である。

常識的に考えれば、来年どうしても東京で国際競技大会をやりたいならば、限られた国から限られた選手を招待し、観客数も制限してやるしか方法はない。それではオリンピックの意味がないと多くの人は思うだろう。アメリカの放送局がそう思ったとたん、オリンピックは財政的に立ち行かない。

となると、オリンピック東京大会は、中止とするしか選択肢はない。あとは、どうやってソフトランディングするかである。

いまとなっては、そういうごたごたが嫌で安倍は腹が痛くなったというのが真相のような気がするが、チケットの発行枚数は500万枚に及ぶ。回収するのは、売る時の数倍の手間と時間、費用がかかる。

一度に払い戻しに来られてはたまらないので「来年行けなくなった人が対象」と言っているけれど、本音は中止・払い戻しだろうし、海外に販売したものもあるから中途半端にしてはおけない。

そして、オリンピック中止に伴うごたごたは、チケット払い戻しだけではない。協賛企業の中には返さなくてもいいという気前のいい会社もあるかもしれないが、やらないのなら払わない、返してくれというところもあるだろう。

そして、大会収入をあてにして施設を作ったところ、借金をしたところも間違いなくある。その収入がなくなったからといって、建設会社に払わなくていいことにはならないし、銀行も待ってくれない。

直接競技に関係するものであれば救済の手段もあるだろうけれど、オリンピック需要を当て込んだレジャー施設や宿泊施設、旅行会社、通訳その他の対人サービスなど、そのつもりで投資したという言い訳が立つところはいくらでもある。

オリンピック中止と発表したとたん、それらのトラブルが集中して発生するのである。コロナは不可抗力だからあきらめましょうとなるのかどうか。私は、オリンピックに前のめりになったような連中は、そんなにお行儀のいいものではないと思っている。

端的な例がカシノである。統合型リゾート法案をろくに審議もせず強行採決し、現在カシノはその気になれば開業できることになっている。ここまで急いだのは、オリンピックに来る外国人観光客を当てにしていたのだが、その目論見は大きく外れた。

今年になって、地方自治体とカシノ企業の間で動いた国会議員が逮捕・起訴されたが、われわれ庶民に見えないだけで、カシノで動いたカネは巨大で、そのおとしまえを巡るトラブルは相当数起こっているはずである。国会議員の逮捕は、氷山の一角に過ぎない。

東京オリンピックが中止になっても個人的に痛くもかゆくもないが、その影響でますます暮らしにくい世の中にならないかどうか、すごく心配である。

NHKニュースによると、大会組織委員会がとうとう、東京オリンピックのチケット払い戻しをすることになったようです。中止に向けて、ソフトランディングの一環でしょうか。


[Oct 30, 2020]

国内よりも海外から心配される日本のコロナ

3連休は家でおとなしくしている。もともと人混みは嫌いだし、近郊の山々は紅葉真っ盛りだから誰もいない訳がない。非常事態宣言の時と同様グリーンチャンネルで競馬を見て、月曜日はDAZNでアメフトを見る予定である。

毎日、朝7時からBS-1で放送している海外ニュースを見ると、しばらく前からコロナ関連一色である。そろそろクリスマス商戦の時期にもかかわらずそれどころではなく、フランスもイギリスも感染対策最優先で外出禁止、集会禁止、深夜営業禁止の状況が続いている。

一方で日本はどうかというと、GO TO トラベルに加えGO TO イートまで始まり、コロナって何のことですか状態である。東京・大阪・北海道では非常事態宣言の時より陽性者数が増えているのに、マスコミの取り上げ方は比較にならないほど小さい。

こうした中、Googleサイト上に、日本のコロナ感染予測のページが立ち上がった。その趣旨は以下のとおりである。

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このダッシュボードでは、日本国内の COVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の感染の広がりについて、都道府県別で予測を表示しています。(中略) これは、医療機関や公的機関を始めとする COVID-19 の影響を受ける組織が、今後に向けてより適切な対処を検討・準備する上で手がかりとなる情報の一つとして利用されることを目的に公開しています。
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Googleは言うまでもなく、インターネット業界をリードする世界企業である。そのGoogleが自社のクレジットでこうした予測を提供しているということは、日本のコロナ感染状況が世界的に注目を集めているということである。

こういう事態にもかかわらず、IOC会長を呼んで来年のオリンピックはやりますと言ってみたり、アベノマスク以来の加藤・西村コンビで、感染拡大しているがGO TOが原因かどうか分からないなどと言っているのだから、全く危機感がない。

正直なところ、Googleの予測数字を見るとこれまでのトレンドに沿って将来予測しているだけで、彼らが本気で考えているとは思えない(もっと指数関数的に増えるか、ある程度のところで高止まりするかどちらかと私は予測する)。そもそも、自分のところの大統領がロックアウトしないと言って、死者がどんどん増えるのを放置しているじゃないかと言うこともできる。

だが、仮にGoogleの予測値である12月中旬の入院・療養患者数が現在の3倍ということになれば、医療現場は大騒ぎとなる。そうなってから、非常事態だ外出禁止だと言っても遅いのである。(自分が感染して重症化しているかもしれない)

自民党政府が、日本では感染者は増えても重症者は増えない。だから経済対策最優先でやる。万一そうならなかった場合には腹を切るというのなら潔いが、「神のみぞ知る」(西村担当大臣)などと言っている時点で、責任逃れに向かうのは鉄板である。

Googleだけでなく、CNNも日本の感染拡大を大きくニュースにしているようだ。自分の任期中はコロナ対策をしないと言っている自国大統領への当てつけとかボディブローならいいけれども、世界最高の頭脳集団が日本は危ないとみているのだとすると、政府が何もしないからといって何も起こらないと考えるのはリスクが大きすぎる。

注.チェスや碁で、人間のプロより強いAIを作ったのはGoogleである。

マスクや消毒液の確保、必要最低限の生活必需品の備蓄は、そろそろ心がけておいた方がいいかもしれない。

Googleサイト上に、日本の今後のコロナ感染状況予測についてのページが立ち上がっている。GO TOをやっている場合じゃないだろうと思っているのは私だけではないようですが、日本よりむしろ海外のようです。


[Nov 22, 2020]

いま合唱コンクール?日本中こんなんばっかり

先週のニュースを見ていたら、あきれてものが言えないようなレベルの出来事が起こっていた。「翔んで兵庫」の中学校で、体育館に全校生徒を集めて合唱コンクールを開いて、多数がコロナに感染したという話である。

学校とか教育委員会は、重症者はいないし全校生徒のPCR検査をするから問題ないでしょうみたいなことを言っているらしいが、あきれると同時にたいへん腹立たしい。感染を広めることが問題なのであって、そもそも生徒は重症化しにくい。生徒からお年寄りに感染するから問題なのだ。

第一おかしいのは、公共施設は感染防止策を十分にとった上で再開すると言ったのに、それをしていないことである。感染防止策といえば、3密の回避、マスクの着用、手洗い・うがい・消毒である。全校生徒を集めて合唱など、消毒しないでお互い触り合ってるのと同じである。

今回の場合、集中感染が一クラスに固まっているようだから、練習の際とか、合唱でなく授業中だったかもしれない。それにしたって3密である。気をつけなければならない時に気をつけないのは、バカである。

「コロナ・マッチョ」という言葉がある。コロナなんて風邪みたいなものでたいしたことはない、と意気がっている人達のことである。いざ自分が感染すると、未承認薬でも何でも使うトランプみたいな性根の持ち主である。 別に、そういう人達がコロナに感染しても自業自得で「あとは勝手にどうぞ」なのだが、公衆衛生に関することはそれでは済まない。感染が拡大すればまたぞろ非常事態になって、外出自粛だ営業自粛になるのである。

ヨーロッパ諸国の状況をみれば、いま学校に毎日生徒を通わせるだけで世界水準からするとかなり危険である。午前・午後に分けて半分だけ授業を受けさせるのは普通である。このご時世に、全校生徒を体育館に集めて、しかも合唱コンクールとは。どういう頭の構造をしているのだろう。

校長・教頭や教育委員会の頭の中では、学校をやっている以上フルスペックでやるのは当然のことで、おそらく合唱コンクールだけでなく運動会も、始業式・終業式も、部活もやっているだろう。組織の上はバカばっかしということである。

普通に考えれば、いまの時代、学校を通常通り稼働させることが最優先である。また一斉休校ともなれば、非常勤の人達が困るし、納入業者も困る。家族に感染してパートに行けなくなればお母さんも困る。教師や教育委員会のように、学校がなくても給料がもらえる人ばかりではない。

そうした状況の中で、何をすべきか何をすべきでないか、指示がなくても自分で考える人こそ、本来は要路に配さなければならない。それをせずに、コネとかイエスマンばかり偉くするから、こういうことになる。

他人事だし大阪民国より向こうのことなので実害はないかもしれないが、みんながこんなだとコロナ感染の拡大は止められないだろう。例え致死率が1%でも、苦しいのは嫌だ。それ以前に、あれはダメこれはダメと、他人に口出しされるのはまっぴらである。

いまの状況で合唱コンクール?重症者がいないとかそういう問題じゃないと思う。こんな連中が学校とか教育委員会の上じゃあ、部活も普通にやってるだろうし、実際の感染状況はひどいことになっているでしょう。


[Nov 29, 2020]

Googleの予測ほどには増えていないが・・・

あっと言う間に12月も半分である。今日は今年最後の年金支給日で、ようやく年が越せる目途が立つ。一方で世の中は、かなり騒がしいことになってきた。

1ヶ月前に、Googleが日本のコロナ感染予測を発表し始めたという記事を書いたけれど、実際に12月半ばになってみると、Googleの予測したように入院・療養患者数が11月半ばと比べて3倍ということにはなっていない。1.5倍くらいである。

とはいえ、医療現場は大変な状況になっていて、北海道と大阪では自衛隊に看護師の派遣を要請した。いくつかの病院でクラスタが発生して、医療従事者への感染でマンパワーも不足している。

「この程度の感染者で医療崩壊は騒ぎ過ぎだ」という主張もあるようで、実際に欧米の感染者数とは1桁違うのだけれど、病院も採算最重視で余力がない。施設も従事者も必要最低限でやっているから、すぐにキャパが一杯になる。

こうした状況を反映して、医師会とか政府委員会の有識者は、GoToの中止や感染防止策のさらなる徹底を提言しているのだが、誰かさんは「ガースーです」とか言ってニコ動に生出演しているのだから批判されて当り前である。ブレーン連中は何をやっているんだ。

(どうしてもインターネットで直接メッセージを出したいとしてもYouTubeだろう。)

もし、政府自民党の本音が、「コロナなどたいしたことはない。経済対策の方が大事だ」というならば、腹をくくってやるのは個人的には否定しない。トランプはいまだにそうやっている。だが、「口だけ勝負の3週間」で効果が上がるはずがなく、感染者数はGoogleの予測ほどではないにせよますます増えると考えなくてはならない。

そうなってから、非常事態だ自粛だ、都道府県をまたいで不要不急の外出はするなと手のひらを返さないでいただきたい。日本全国自分の頭で考えない連中ばかりなのだから、過剰反応して他人の行動に口を出すようになるに決まっている。

Google予測に話を戻すと、日本の感染者数は年末にかけて急増するという見通しである。検査機関も休んでしまう仕事納めの29日以降に数字が急増とは考えにくく、やっぱりGoogleモデルは日本の特殊事情を勘案していないと思うのだが、それはさておき。

1月上旬に、入院・療養者数が現在の2.5倍、5.5万人になるという予測が現実となれば、全国ほとんどの地域で新規患者の受け入れが困難になるはずである。都市部の病床利用率は、すでに6割を超えている。

年末年始でただでさえ医療機関が手薄なのだから、患者が増え、医療従事者への感染で受入れ可能数が減ると、具合が悪くなってもどこでも診てもらえないということになる。救急車のたらい回しも多発するだろう。

そうなると私も困るからならないように祈るけれども、自分でもできることはしなければならない。カーディナルスのフィッツジェラルドが感染して、いまだに味覚も嗅覚もおかしいというから、たいしたことはないという意見には味方できない。

なるべくならStay Homeで、人の多い場所には近づかない所存である。公共交通機関も利用しない。仕事でそうせざるを得ない人がいるのだから、年金生活者は遠慮すべき時期であろう。

わが国におけるコロナの感染はGoogleの予測ほどには増えていないが、このままで年末年始は大丈夫でしょうか。


[Dec 15, 2020]

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