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キリンビールは優待拡充   東京ガスシステム障害?   奥さんの誕生日なので
  

キリンビールは優待拡充

週末にキリンビールから中間配当の通知が来た。持ち株はかなり処分してしまったけれど、キリンビールは残っている株式のひとつである。配当通知と一緒に、「株主優待制度の変更に関するご案内」が入っている。

WEBをみると、他のビール会社では株主優待を廃止しているところがあるらしい。海外株主に対する配慮を言い訳にしているが、結局のところ経費節減策であろう。キリンもそうかと思って読んでみると、なんと全く逆で優待拡充であった。

これまでの優待制度は、持ち株1000株未満と1000株以上だけ区別があり、いずれもキリンの製品詰め合わせなどから選ぶことができた。昔から、食品関連の企業では自社製品を株主に送るのが慣例であり、半世紀前から多くの企業がそうしている。

一般的に使える商品のない企業でも(銀行とか証券、商社)、何やかや理由をつけて米とかそういうものを送っていた。株主を大事にしているというイメージ戦略でもあったし、株主総会を円滑に終わらせるための必要経費でもあった。

しかし、時代とともにそうしたおおらかさはなくなり、株主優待制度を残している企業はずいぶん少なくなった。自社製品そのものはサービスできるけれど、仕分け・荷造り・宅配の費用がバカにならないからであろう。

そうした中、わがキリンビールは、3年以上保有している株主には従来より優待内容を拡充させるという。これまでも、決算期だけ株主ですぐに売ってしまう優待目当ての投資はあったし、それは別に悪いことでもないけれど、企業として長期的に安定株主であってほしいのは当然である。

拡充内容はというと、次回(来年春)から、従来は1000円相当だった優待品(ビールだと4本)を2000円相当に増額する。2021年12月以前からの株主限定で、2022年以降の株主は3年になるまで従来どおり。2024年9月末からの株主は、1年未満の保有であれば優待対象外となる。

他にも、抽選で特別商品や割引サービスがあるらしいが、詳細は年度末までに決定する。いずれにしても私のような零細かつ長期株主にとって、ありがたい制度変更である。そして、こうして大々的に制度変更するということは、当面株主優待は続けるということである。

株式市場は資本主義に基づくものであり、資本主義であれば損得勘定、有利か不利かですべて決定されるものである。とはいえ、会社も商品も公共のもの(公器)であるという建前は、本来重んじられるべきである。

だから、社会や株主に対する還元は、本来の目的からすれば損にしかならないけれど、相応のことを行うのが望ましい。自分の損得しか考えない個人が社会に受け入れられないのと同様、そういう法人・企業も社会にとっては鼻つまみにしかならない。資本主義のというより、村落共同体の論理である。

もちろん、零細とはいえ株主なので、基本的にその会社の製品を買って多少なりとも売上に貢献したいと思っている。自社製品による株主優待は、そうした購買意欲を高めるだろう。そうやって応援する人を増やすことは、企業にとってマイナスにはならないはずである。

[Sep 9, 2024]

キリンビールから届いた株主優待制度の変更についての案内。優待廃止かと思ったら、長期保有株主は逆に優待拡充してくれるという。


ガス代が落ちない 東京ガスシステム障害?

わが家は千葉ニュータウンにあるが、東京ガスの営業区域内である。そして東京ガスでは、来月で紙の検針票を廃止して(どうしてもという人は有料対応)、WEBで確認しろということになっている。

ところが、WEB移行を目前にして、システム障害ではないかと思われる事象が発生している。以前のGoogleなら、検索すればそういうことを書いているサイトを見つけられたのだが、いまや広告会社なのでそういう情報を得ることはできない。

何が起こっているかと言うと、振替予定日になっても銀行口座から引き落としがないのである。残高は十分ある。そして、東京ガスのホームページにも何の説明もないし、問い合わせしても回答がない。残高不足で引き落としできなければ、そろそろ督促状が来る頃である。

まあ別に、払わなくてもいいというのなら払わなくてもいいし、来月まとめて引き落としでも全然構わないのだけれど、9月5日振替予定がどうなったか説明しないのは不親切であるし、これで紙の検針票をなくして大丈夫かと誰でも思う。グリコもそうだけれど、最近システム移行で不具合があり、ユーザーに迷惑をかける事例が多い。

東京ガスについていえば、WEBをみると確かに「一部のお客様で請求額が表示されない不具合があり、復旧作業中です」というアナウンスはある。しかし、口座振替ができないことまで書いてないし、来月まとめてでいいなんてことも書いてない。

少なくとも、口座振替がないことに気付いた何人かは私のように問合せしているはずで、東京ガスが事態に気付いてないことはありえない。にもかかわらずFAQくらい作らないでどうするということである。大企業だから入金が遅れたくらいで屋台骨には響かないとしても、これで紙の検針票なくして大丈夫かというクレームは頻発すると思われる。

 

現役時代にシステムにいたこともあり、障害対応ではいろいろ苦労をさせられた。「させられた」というのは、結局のところ自分が何かする訳でもできる訳でもなく、すべてコンピュータメーカーに任せざるを得ないから、何が起こっているのかよく分からないからである。

ただ、機器本体(ハード)やシステム(ソフト)の更新時には、スケジュールをあらかじめ確認し、予定どおり進んでいるか随時報告させた。更新作業は基本的に夜間だから、泊まり込みである。そして、どの時点で何が起これば組戻し(旧システムに戻す)ということを打ち合わせたものである。

旧システムはそれまで問題なく動いていたのだから、元に戻すのが一番の安全策である。新しいシステムで新規サービスができようが、部品の更新期限が来ようが、システムは安定運用が何より大切だからである。

私がシステムの仕事をしたのは10年以上前だからもちろん状況は違うだろうが、基本的なところはそれほど違っていないだろう。しかし、グリコにしても今回の東京ガスにしても、万一の時に旧システムに戻すという手順がなくなってしまったのかと思わせるくらいである。

切り替えたら新システムで動かすしかないならば、組戻しにあたるのは「手作業」でなければならない。グリコはそれができず、多くの商品が欠品となって決算に響くくらいの影響が出た。東京ガスだって、昔は手作業で銀行関係の書類を作っていたはずだが、いまの時代それができる人はおそらくいない。

それにしても気に入らないのは、これがどの程度の規模のシステム障害なのかは分からないけれど、仮に小規模だとしてもマスコミで一切報道されず、ネットでも検索できないことである。もしかしたら私の残高不足でそうなのかと思って、何度も確認した。>

1週間経って何の音沙汰もなく、報道もされず、引き落としもないままなので、微力ではあるが自分のサイトに上げる次第である。

[Sep 12, 2024]

ガス代は5日に振替になるはずが、残高があるにもかかわらず引き落としがない。問い合わせたものの、現在まで未回答である。


奥さんの誕生日なので

昨日は奥さんのお誕生日。9月23日なのでたいてい祭日になり、今年は22日が春分だったが日曜日なので、振替休日で休みである。

年金生活者なので土日も祭日も関係ないようなものだが、世間一般はお休みで道路も店舗も混む。けれども、お誕生日とクリスマスと結婚記念日は、気合の入ったワインを飲む日である。それなりのことをしなくてはならない。

朝一で船橋東武に出かけ、オードブルを調達。さすが船橋、開店早々かなりの人出である。これくらい人が集まらないとお店も集まらないんだねと奥さんと話す。おいしいものを手に入れようとすると、どうしても千葉ニューでは足らず船橋まで足を延ばさなければならない。

この日用意したワインは、Le Medoc de Cos 2015。メドック2級シャトー、コス・デストゥルネルのサードワインである。2級とはいっても1級の5つは別格なのでかなり上のランクで、2015年はボルドーの当たり年である。

コス・デストゥルネルは30年前は1万円以内で買えたが、いまや4~5万円に値上がりしてしまった。甲州ワインはそんなに値上がりしていないから、世界的な需要がフランス、特にボルドーに集中しているのだろう。

したがって、とても年金生活者が飲むワインではなくなった。現在そのくらいの値段で買えるのは、サードワインのメドック・ド・コス。ファーストワインがAOCサンテステフであるのに対し、サードワインはAOCメドック。おそらく生産量を増やすため、サンテステフ以外のブドウが入っているのだろう。

とはいっても、十分においしい。果物で食べるブドウは好きでない(というより嫌い)のに、なぜブドウを発酵させたワインがこんなに好きなのかといつも思う。赤ワインは健康にいいとよく言われるが、そんなことと関係なくおいしいものはおいしい。

イタリアやスペインのワインだと、ブドウの品種が違うこともあってそれほどおいしいと思わないし、同じカベルネやメルローでもチリでは薄く感じるのに、ボルドーの深みは何とも言えない。香りもすばらしいし、一口目に口に広がる味わいは絶妙である。ソムリエだとタンニンと表現するが、ブドウの皮からくる渋みと苦みのバランスがいい。

この日はオリーブのアンチョビ風味が買えたので、ますますピッチが進む。10km走ってシャワーの後すぐ酒盛りで、それが響いたのか6時前に寝ることになってしまったのは不覚だったが、奥さんにも「今日のワインはとてもよかった」と言えてもらったので、まあよしとしよう。

[Sep 24, 2024]

29年前の三越ワインフェアのパンフレット。コスのファーストワインが7~8千円で買えた。いまこの値段で買えるのはサードワインのメドック・ド・コスになる。


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