ランニング編 走ることが毎日の生活となってきたため、独立させました。
ランニングはカシノに似ている 23-24シーズンを振り返る・そして来期の目標
2024年3月・233km走る デジタルデータより体で感じる UPRUN市川記録会
初ハーフマラソンに苦戦
先週は66歳にして初のハーフマラソンに挑戦したが、結果は2時間46分。途中経過で2時間半くらいのタイムを期待したのだけど、最後バテバテでそういう結果となった。
事前にコースを試走したら2時間50分かかったので、3時間走れるように3時間LSDを試してみた。昨年の今頃は練習でも16kmだったから、かなりの距離延長である。
案の定、そう簡単にはいかなかった。10kmまで何ともないのに、2時間走るくらいから足の裏や背中がこわばる。我慢して走っていると、次に来るのはふくらはぎの痙攣である。
WEBで年寄り向けのランニング講座を探しても、たいしたことは書いてない。それどころか、若い人と同じ内容の、サプリメントやらランニングシューズを奨めてくるものが多い。そういうことを知りたいのではない。
誰も教えてくれなければ、あとは自分で考えるしかない。60代は無理をしてはいけないが、かといって負荷を上げなれば筋肉もつかないし心肺機能も上がらない。
多めに水分補給して、とにかく走ってみた。すると何回か走るうちに、水分補給も少なくてすむようになり、体があちこち痛いのもなくなった。ようやく走り切れるようになったのは、レース本番2週間前であった。
水分補給も、最初は経口補水液300ccの他にペットボトルの水500ccでも足りなかったのだが、最終的には経口補水液300ccで走り切れるようになった。これなら、レース本番でもリュックに付けて走れる。
そして本番レース。自分としては10kmと同じように楽に走れると思ったのに、残念ながらうまくいかなかった。15km過ぎてから極端にペースが落ち、最後は歩かないで走り続けるのが精いっぱいだった。
タイムは2時間46分で、試走の2時間50分こそ上回ったものの、最後の6km余りに55分もかかってしまう大ブレーキであった。肩と背中が痛くて、ゴール前ではふくらはぎが攣った。
2回目の試走でも2週間前の練習でもそんなことはなかったのに、残念である。当日の気温が急に上がりすぎて、暑くてバテたという感想が多かったし、前半のペースが速すぎたこともあるけれど、おそらく最大の理由は練習が足りなかったことである。
ハーフマラソンを走り切るには、月にその6倍の126kmを走らなければならない。私がこの距離を走り込んだのは昨年10月から、まだ4ヶ月。走り切るだけの体力が付いていなかった可能性が大である。
だとすれば、がっかりしたり落ち込む暇があったら、まず練習。今回も、ハーフを走った翌日から練習を再開した。もうすぐ67歳だから無理をしてはいけないが、走れなくなる前にできるだけの努力はしなければならない。
[Feb 24, 2024]
人生初ハーフマラソンの完走証。2時間46分はもう少し縮められると思ったのですが、まあよしとしなければいけないでしょう。
怒鳴られてうれしいですか
約三十年ぶりに市民マラソンに出て、昔はこんなだったかなと思うのはやたらと「がんばれ」と言われることである。それが励みになる人がいることは分かるけれど、個人的にはあまり好きではない。
好きではないというより、やめてほしいと思う。私も小中学生が走るのを見て応援するけれど、拍手までである。そもそも、赤の他人に大声を出すこと自体、無作法だと思っている。
人が一生懸命に走っているのに、「がんばれ」と怒鳴りつける人達は、何を考えているのだろう。拍手するより怒鳴る方が楽だからかもしれない。「思わず声が出る」のは「思わず手を上げる」のと同じことである。
そういう人達は、いつか年貢の納め時となったら、心臓マッサージをされたり管をいくつも入れられたりするのを許容するのだろう。私はそういうのは一切不要と家族に言ってある。がんばりたい奴は勝手にがんばればいい。
よく似ているのは、競輪場で負けた選手に「バカヤロー」と罵声を浴びせる観衆である。競馬だとずっと向こうまで行ってしまうし、ボートやオートバイはエンジン音で声は届かない。でも自転車だと、ゴール後はスピードをゆるめるし、すぐ1周して戻って来るので何度も罵声を浴びることになる。
競輪選手が言い返せないのは、別におっさんの言い分がもっともだと思っているからではない。言い返すと制裁の対象となるからである。だから黙って引き上げるしかない。怒鳴る方は言いたい放題である。
もちろん私だって、いたいけな小さい子供が「がんばれー」と言うのに目くじらたてる訳ではない。そういう時は、しんどくても手を上げて挨拶を返す。「がんばってくださーい」と言われれば会釈くらいはする。
でも、いいおっさんが大声を出すのは、声援ではなくストレス解消である。そういう奴は必ず「がんばれ」と上から目線である。大声を出して、うっぷん晴らししているだけである。
それに、5km15分で走るエリートランナーならともかく、完走目的のマイペースで走るシニアに、もっとがんばれと言ってどうする。
せめて控えめな声の大きさであれば受容限度の範囲内だけれども、怒鳴りつけるような大声を出すのは、おそらく耳が悪いのである。耳が悪いから、自分がどれだけ大声を出しているか分からないのだ。
昨年・一昨年はコロナ明けなので、声援は自粛しましょうというお触れが出たけれど、今年は何の注意もない。注意がないからといって、ツバを飛ばせばウィルスも飛ぶし、感染症リスクも高まる。せっかくコロナでマナーが向上したのに。
感染症以前に、市民マラソンは毎年何人かは倒れる、リスクの大きい競技である。しかも、高年齢者の参加が多い。むやみにがんばらせるのではなく、健闘を称えるために拍手するくらいが望ましいと思う。
先週の栄町のマラソンでは、コース監視員の中で一人だけ「大丈夫?」「無理しないで、マイペース」と声をかけている人がいた。数は少ないけれど常識ある人もいるんだ、とうれしかった。
[Mar 1, 2024]
応援するのは、私は拍手がいいと思っている。本人が一番がんばっているのに、他人からがんばれと言われたくないだろう。感染症リスクもあるし、そもそも他人に大声を出すのは無作法である。(写真は小学生ランナーと箱根の山の神)
2024年2月 水分不足より練習不足
先月のランニング距離は175kmで1ヶ月の自己最高を記録した。これで3ヶ月連続160km超。年寄りの冷や水と言われそうだが、そこそこがんばっている。
2月のビッグイベントは、さかえドラムマラソンのハーフマラソン初挑戦であった。自分としては、それなりに練習して準備万端と思ったのだが、案に相違して後半バテバテとなった。特に15km過ぎてからは練習でもなかったくらいにペースダウンしてしまった。
ブログで参加したマラソン大会について書いているのは、高齢者のランニング情報として見ていただきたいこともあるが、まず自分自身のための記録である。さっそく、1年前のランニング再開時の記事を読み返してみた。
すると、まったく忘れていたのだが、久々に10kmレースに出た時も、腰が痛かったり背中が痛かったり、後半足が上がらなくなったと書いてある。程度は今年の方がひどいが、同じように体調がおかしかったのである。
1ヶ月に60~80kmしか練習してなかった昨シーズンは、10kmで四苦八苦した。今シーズンは月に150km練習したけれど、ハーフマラソンでちゃんと走れなかった。距離が倍になっているだけで、やっていることは同じである。
20kmとか3時間とか考えるから、水分不足で足が攣るとか余計なことを心配する。確かに水分補給には気をつけなければならないが、実は問題はそこではなかったような気がしている。
というのは、各給水ポイントでちゃんと水分補給して、走りながら経口補水液やゼリー飲料で補給して、それでもあちこち痛くなったのである。ということは、そもそも練習が足りていなかったということではないだろうか。
つまり、ランナーズでいうところの「1ヶ月に走る距離の6分の1」は若い人の話、もしくは運動神経に恵まれた人の話で、私の場合はそれでは足りない。月100km走るまで10kmがきつかったことを思うと、ハーフを走るには月200km必要なのかもしれない。
月200kmとなると、いま現在が月160kmだから、あと25%練習を増やさなければならない。「人の倍やれ5倍やれ。それで勝負は五分と五分」という昔の歌が思い浮かんだ。
[Mar 2, 2024]
過去記事を調べたら、10kmを久々に走った時もいろいろ痛かったと書いてある。ハーフマラソンで背中が痛んだり足が攣ったりしたのは、水分不足より練習不足だったのかもしれない。
ランニングはカシノに似ている
おそらく多くの人はカシノ(日本ではカジノと濁って発音するが、海外ではカシノ、カッシーノでないと通じない)とランニングが似ているといっても何のことやらと思うだろうが、この間走っていて、ランニングしている時の脳はカシノと似ているなぁ、としみじみ感じた。
カシノに通わなくなって十年以上になり、おそらく今後海外カシノに行く機会もないだろうと思うが、足しげく通っただけあっていまでもカシノの空気はよく覚えている。
ランニングしている時の自分の脳の動きが、カシノにいる時、特にブラックジャックをしている時とよく似ていると思ったのである。カシノゲームでも、バカラとかポーカーとブラックジャックは若干違って、それらのゲームはコンピュータ相手に将棋をしている時に近い。
プラックジャックは基本的に1ハンド30秒以内に決着がつく。自分の手とディーラーの手(時には自分以外のプレーヤーの手)を見てアクションを決定するのは1秒以内なので、残りは二、三十秒である。
その二、三十秒に何を考えているかというと、ほとんど何も考えられない。ディーラーの配る次のカードに意識は集中している。もちろん「賭け」なので勝ったか負けたかも重要だが、いまどういう状況にあるのかを判断する方に関心が集中している。
手許にあるチップはあくまで抽象的なもので、生活につながっているという現実感はない。それよりも、いま現在ツキがなければ張るチップを少なくし、ツキが来ていれば大きく勝負すべく、状況を注視するのである。
ランニングしている時も、脳の動き方はそれと似ている。ランニングの目的は健康維持であり老化防止だが、走っている時はそんな将来のことではなく、痛むところはないか、息は上がっていないか、ゴールまでちゃんと走れるかに意識が集中している。
それは、レースでもそうだし、練習でもそうである。というよりも、走っている間は練習も本番もない。正直なところ走り始めはつらいし、早くゴールにならないかと思うが、基本的に余計なことは考えないですむ。
大きな違いもある。海外カシノに通っていた当時、仕事のストレスがたいへんきつくて、何をしていても仕事のことが頭から離れなかった。それが、チップとカードを前にすると嘘のようになくなった。(もちろん、海外へ行くこと自体楽しかったし、多くの友達もできた)
いまは、ランニングで忘れたいストレスがある訳ではない。むしろ、ゆっくり考えたいことがいろいろあるのだが、走っていると考えることを忘れてしまう。脳の使われ方が同じような気がして仕方ない。
[Mar 9, 2024]
ランニングしている時の脳の状態が、カシノにいる時とほぼ同じような気がしている。
23-24シーズンを振り返る・そして来期の目標
春分の日が過ぎ、昼の時間が長くなった。気温も上がってきて、同じように走っていても10kmで3~4分タイムが遅くなった。4月以降も各地で市民マラソンが開かれているけれど、私のランニングシーズンはそろそろ終了である。
トレーニングは夏の間も続けるつもりだけれど、大会に出て走るのは2月の栄町までになりそうである。これからの季節は暑くなって、速く走るのも楽に走るのも難しい。
2023-24シーズンを振り返ると、10月から5つの大会を走った。どのレースも天気に恵まれて、練習も予定通りこなすことができた。昨年より5kmで3分、10kmで8分タイムを縮めたから、66歳としては上出来であろう。
前にも書いたけれども、目標は速く走るより楽に走ることである。その意味では、昨シーズン一杯一杯だった10kmをそれほどへたばらずに走れるようになったのは、まず目標達成である。
一方で、たいへん苦労したハーフマラソンが来シーズンに向けての課題である。とりあえず3月は月間走行距離を150kmから200kmに伸ばすべくがんばっていて、あと10日で残り40kmほどになっている。
来シーズンの目標だが、まず12月に八千代ロードレースで10マイルに挑戦したいと思っている。
10マイル(16km)は練習では走っていて、距離的には大丈夫のはずである。問題は制限タイムがあることで、14.3km地点1時間50分で足切りとなる。送迎車がある訳でもなくあとは歩くしかないから、どうせなら間に合ってゴールしたい。
気候に恵まれて参加者が昨年並みであれば5分程度の余裕が見込めるけれど、空模様と他人の動向は如何ともしがたい。だから5分の余裕を7、8分の余裕にすべく、夏の間もトレーニングを続けなければならない。
ハーフマラソンを楽に走り切るためには、まず10マイル。12月まであと8ヶ月余りしかないし、その間にまたひとつ歳をとるのだ。
[Mar 23, 2024]
今年のランニングシーズンも終わりに近づいた。来シーズンの目標は、12月の八千代10マイルである。
2024年3月・233km走る
2024年3月のランニング距離は233km。目標とした200kmをクリアすることができた。もちろん自己最高である。
ハーフを走ることを前提に月間150kmまで距離を伸ばしてきたけれども、実際に走ってみたら15km過ぎて失速した。練習では21km走れたのに、本番ではうまく走れなかったのである。
となると、150kmでは練習が足りない可能性が大である。月間100km走るまでレースの10kmがきつかったことを思うと、ハーフ21kmを楽に走るためには月間200kmの練習が必要なのではないか。
そう考えて、3月の練習は200kmを目標に組み立てた。1月の日数は変わらないので、1日の距離を伸ばすしかない。5km走るところを8km、10kmのところを16km走ってみた。
1年前には練習で16km走るとふくらはぎが攣ったりしたのだけれど、幸いそういうこともなく、10kmと同じように16km走ることができた。そういう練習をしていたら、いくつか気がついた。
まず、汗のかき方が比較的少なくなったことである。以前はランニングシャツが全身びしょびしょで、汗を拭くハンドタオルも同様だったのに、シャツには汗で濡れない場所もあるし、ハンドタオルもびしょ濡れということはない。
そして、走るときに持ち歩く経口補水液が、不味く感じるのである。冬の間はたいへんお世話になり、大汗をかいた後の経口補水液はたいへんおいしく感じたのに、あまりおいしくない。次回から水にしようと思うくらいである。
WEB等によると、経口補水液は多くの人にとっておいしいものではなく、体が欲している人がおいしく感じるそうだ。春になって気温が上がれば、発汗も増えるし体力も消費するので体が欲するように思えるのだが、そう単純ではないらしい。
距離を走り込んだことで体がそれに慣れてきて、汗もそれほどかかなくなり経口補水液もあまり必要としないということなら、いわゆる体力がついたということである。
これから季節が進むと月間200kmは難しくなるかもしれないが、できるだけ距離を走り込み、来シーズンはハーフを楽に走り切るようになれたらと思っている。
[Apr 1, 2024]
経口補水液OS-1。この冬は大変お世話になったが、3月のトレーニングでは不味く感じた。WEBによると、体が欲している時にはおいしく感じるとされるので、経口補水液なしで走れるようになったのかもしれない。
デジタルデータより体で感じる
練習でも本番レースでも、使っているのはカシオのスポーツウォッチ5,000円である。基本機能である時刻とアラームの他に付いているのは、ストップウォッチとラップタイムくらいである。
他の人のブログをみると、みんなガーミンを使っている。心拍数や走行距離、予定ペースが守られているかを知らせる機能もあるらしい。ガーミンはもともとGPSの会社なので、どこを走ったのか地図に落とすこともできる。
そういう記事をみるたびに私も欲しいと思うのだけれど、なんとか思いとどまっている。おカネがないというのが最大の理由だが、自分の体で感じることが大切なように思うのである。
本番のレースは主催者がコース地図を示しているし、距離は基本的にレース名どおりである(栄町のように公称と実距離が500m違うのは例外)。練習コースは、はじめはスマホを持って走りGPSで距離を測るけれど、次からは測らない。
脈拍数はこの歳だから気になる。ジムのバイクでも、脈拍140を超えると負荷が自動的に下げられるので、その数値を超えると危険であるらしい。私の10km1時間以上のペースだと、だいたい120を超えるくらいである。
スポーツウォッチで心拍数を測らなくても、息苦しさとか動悸で大体見当がつく。スポーツウォッチをみて脈拍を測っていたら、正確に測定できていない可能性もある。体と対話する方がいい。
それに、走る時にいちいち時間を気にしても楽しくない。普段の練習では、途中1ヶ所でペースがどうか見て、走り終わりにどのくらいで走ったかタイムを見る。だから、同じようなペースのつもりでも、10kmで5分くらいタイムが違うことはよくある。
「速く走るより楽に走る」が、65歳でランニングを再開して以来のモットーである。2シーズンで、10km走るのに不安を感じなくなった。3シーズン目はそれをハーフマラソンまで伸ばすことができるかどうかがテーマである。
ガーミンにするより、少しでも多く長く走るのが先と自分に言い聞かせている。とはいえ、中古で安いのが出てないかなあと探してしまうのは意志の弱いところである。
[Apr 19, 2024]
ガーミンのスポーツウォッチは多機能で便利だとは思うけれど、経済的事情で思いとどまっている。リタイアすると、よくあることだ。
UPRUN市川記録会
RUNNETを見て気になっている項目があった。エントリーを検索するとよく出てくるスポーツメイトとアップランの記録会である。名前もHPも別なので別法人のようだが、開催日が重なることはない。いずれも首都圏近郊で開催されている。
開催前日までエントリーできてたいへん手軽なのだが、昨秋以来日程が合わなかったり天候がよくなかったりで何度か断念していた。この4月も松戸開催が雨、堀切が熱中症注意で、今シーズンは半分あきらめていた。
ところが今週日曜日、雨予報が曇りのち雨になった。スタートが9時半なので、何とか走れそうである。曇りから雨なので気温もそこまで上がらないはず。開催地は市川。ちょっと不便だが、皇居や神奈川よりずっと近い。
さかえマラソンでハーフを走って2ヶ月。1ヶ月の練習距離を150kmから200kmに増やしてトレーニング中である。息の入り具合や足が動くかどうか効果のほどを確かめるのも悪くない。
タイム的には気温が上がって冬場よりかかっているけれども、5月に入ると昼間に走ること自体が難しくなる。今回の目標は、余力をもって21km走り切ること。ラストスパートできれば、さかえマラソンのタイムは上回れるだろう。
2024年4月21日、予報通り雲の間から晴れ間がのぞいている。会場の最寄り駅はJR市川だが、北総線からだと京成国府台が乗り換え1回である。ただし、電車賃が1000円近くかかる。奥さんにお願いして、京成佐倉まで送ってもらう。これだと乗り換えなしの500円で済む。
国府台駅で下車し、少し歩いてJRの陸橋をくぐる。千葉ニューに来るまでは津田沼に住んでいたから、このあたりの土地勘はまだ残っている。とはいえ、工場がマンションになり堤防も立派になった。
マラソンコースとなる堤防上遊歩道は広いし平坦で、朝の時点では人通りも少なく、走りやすそうだと少し安心した。心配したユスリカなどの虫もいない。しかし会場が近づくと、河川敷までかなりの急坂を下る。ここを何度も往復するとは思わなかった。
ちょうど設営が始まったところで、受付する人達が並んでいる。受付の後方にはブルーシートが7つ8つ敷かれていて、そこが荷物置き場兼待機場所である。WEBに載っていた更衣テントも2つある。ただし、男女兼用である。
身支度して準備運動をしている間に20分前のルール説明になった。何回か走っている人が半分以上なので、説明は簡単である。コースは係員が誘導するということだが、説明を聞いただけではよく分からない。トイレも使えるのは2ヶ所で、いずれもコースから外れた場所である。
そして、事前に制限時間3時間としか言っていないのに、3周目2時間15分で足切りと言い出したのにはひっかかった。まあ大丈夫だろうが。(この件については後程詳しく述べる)
タイム計測のマットが置かれているのは受付の横である。ということはここからスタートしてここがゴール。それはいいけれど1周ごとにここに戻って来るということか。堤防までは結構な坂道で、ハーフだと4周+1kmの半端分で5回登り下りが必要である。
UPRUN市川会場の堤防遊歩道。この時点では交通量は多くないし平坦で走りやすそうと思ったのだが。
大会受付は堤防から河川敷に下りる。ラップタイムのたびにここを往復するので、ハーフは5回登り下りしなければならない。地道に足に響く。
今回の記録会で試したかったことのひとつが、ザックやウェストポーチを付けずに走ることであった。
大会でザックを背負って走るのは、着替えやタオルを用意しておくのと、水分補給のためである。しかし、場数を踏むとともに着替えは置きっぱで大丈夫そうなのも分かってきたし、今回は2.5kmごとにエイドがある。貴重品は500円で預かってくれる。
というわけで何も身に付けずに走り始めたのだけれど、だからといって何か違うかといえばほとんど違わなかった。スタートしてすぐ登り坂で、早くも集団には差をつけられる。そして、堤防遊歩道に出ると、ずっと幅広という訳ではないのだ。
500mも行かない間に道幅縮小、新川の八千代ロ-ドレース並みの幅しかない。そこをランナーが往復、他に一般利用者もいるので、ごった返して走りにくいことこの上ない。
ひどいのは、往復するランナーの真ん中を競輪のようにフルスピードで飛ばしてくる自転車がいることである。
ランナーが左右一列だけならまだしも、抜く時には2列にならざるを得ないし、ゆっくり歩く遊歩道利用者もいる。そこに突っ込んでくるのである。一度、ぶつかりそうになったのを見た。彼らにすれば、なんで練習コースでマラソンなんかやってるんだということだろう。
運転する方は、危なかったらよければいいと思っているが、走る方はそれを当てにはできない。どうしても身構えてスピードを上げたりゆるめたりする。まったくペースに乘れないのである。
そして、説明では㌔表示があると言ったけれど、あるのは5km用だけだった。だから、10kmは2周目に5を足し、ハーフは1周目プラス1.1、2周目プラス6.1とやらなければならない。ハーフについては1kmちょうどの表示がなく、普段通りのペース設定ができない。
4周目(1.1kmの端数を入れると5周)まであるので、いちいち足すだけの頭の余力がない。走っているうちに、ぼーっとしてくる。折返しの案内も分かりにくく、係員はスマホを見ていた。エイドがあったので、多分そうだろうと見当をつけて折り返した。
そして、天気は雨が降るどころか暑くなってきた。しかも南から強風で、海に向かうと体力が削がれる。タイムもよく分からないし、心身共にストレスがたまってきた。
それでも2周3周と往復して、エイドで水を補給する。正確には分からないが、1km8分以内はキープしているようだ。しかし4周目に入ると、ちょうど午前の組のグラウンド利用者が引き上げるのとかち合って、遊歩道はさらに混雑するのだ。
みんなが整然と歩いたり自転車に乗ればいいものの、自転車で3列に並ぶ奴、しゃべりながら蛇行運転する奴で遊歩道は雑踏状態である。とても、マラソンコースとして利用できる状況ではない。
主催者は受付と2ヶ所のエイドにいるだけなので、誰も途中の監視などしていない。これは危ないと思った。交通規制までできないとしても、何かあった時の応急措置のためにコース監視していなければ、その場になってあわてても遅いのだ。
そんなこんなで最終4周目はまともに走ることができず、ネットタイムは2時間45分。大バテしたさかえマラソンを30秒短縮しただけに終わった。もちろん最後にバテたのは否定できないが、気温上昇と走路混雑の影響は小さくなかった。
さかえマラソンとの比較では、15kmまで㌔6分半から7分だったのが7分半から8分かかった一方で、ラスト6km55分からラスト5km44分に若干改善している。距離表示がなかったのではっきりとはいえないが。
収穫としては、ゴールまで足も攣らず歩くことなく走り続けたことと、翌朝も特に疲れとか痛みがなかったことだが、あの遊歩道の危険なコースを走らされただけでストレスは相当なものであった。タイムを計ってエイドがあって、バナナと駄菓子のお土産で4,000円は、費用対効果の点ではどうかと思う。
1ヶ月200kmに練習を増やして臨んだ記録会だが、結果的にさかえマラソンを30秒縮めただけで終わった。気温と強風、高速で飛ばしてくる自転車にペースを乱されたのが原因と思う。
さて、アップランとかスポーツメイトという団体には全く先入観はなく、むしろ好意的にみていたのだけれど、残念ながらその期待は大きく裏切られることになった。
遊歩道にすっ飛ばしてくる自転車がいるのは主催者の責任だけとは言えないが、運営はかなり問題である。というのは、当日20分前のルール説明になって初めて「3周目2時間15分で足切りします」と言い出したのである。
募集要項には「ハーフ制限時間3時間」とちゃんと書いてある。途中で足切りするなら、会場に来る前に説明するのが筋である。バテていても、最後の5kmを45分で走る人などいくらでもいる。
まあ、これは大丈夫だろうと思ったのでスタート前には言わなかった。しかしその時の説明で「1kmごとに㌔表示があります」と言っていたのである。ところが、5km用の㌔表示がワープロ打ちでコーンに貼ってあるだけで、ハーフはないのである。
あまり大きな組織ではないので、タイムの電光表示をしろとまでは言わない。しかし、ちゃんと㌔表示をしないでどうやってタイムを把握しろというのか。こちとら制限タイムぎりぎりで、いちいち5kmとハーフを換算する余裕はないのである。
ゴール後に説明者を見つけたのでそう言うと「設営者に確認します」。確認して返事があるのかと思ったら、そのまま撤収してしまった。
さらに、ゴールして息を整えている間、10分もたたないのに本部席も更衣テントも撤収である。ブルーシートも帰れと言わんばかりに、1枚だけ残す冷たさである。女性がいるのでどうかと思ったが、裸になって着替えなければならなかった(まだ制限タイム以内である)。
下に当日渡されたプログラムを示してあるが、終了は16:00と書いてある。会場の都合で午後が使えなかった(1時から次の予約が入っていた)のだろうと想像するが、だったら朝の受付でそう言うなり、ルール説明で「申し訳ないが3時間後に撤収します」と頭を下げればいい話だ。おそらく、3周2時間15分の足切りもここから出てきた話である。
これが一番ひどい話だが、アップランの運営は、コース案内にしてもエイドの態度にしても(ランナーに尻を向けてしゃべっていて、水を取れなくしている係員がいた)気になることばかりで、とても地方自治体並みの参加費を取る水準ではなかった。
係員の大半が「ボランティア」のゼッケンだったので、自分達は開催に協力しているだけと言うのだろうが、参加費を取ってイベントを開催する以上最低限守るべきルールがある。身内で楽しむのは否定しないが、参加者に対する役割は果たすべきである。
(ちなみに、RUNNETの大会レポは参加者の意見がそのまま表示されるが、同じランナーズでもモシコムはそうではない。主催者に都合のいい意見ばかりが載っている宣伝である。)
最初に話を戻すと、スポーツメイトとかアップランにいい先入観があったのは、参加人数といい参加費といい開催日といい、かつて頻繁に通った上野ルームのストラドル杯とよく似ていたからである。(もう二十年前である)
ポーカーとマラソン。まったくジャンルが違うのに同じように感じるのは妙なものだが、ともに趣味の集まりと言う共通点がある。だからこういうイベントに期待するレベルそのものが高すぎたかもしれないが、少なくともアップランについては、4,000円の参加費に見合うイベントではなかった。
上野ルームがあれだけ居心地がよかったのは、番頭格であるドイさんとかハッターさんが抜群にできた人達だったからである。アップランは違う。昨日書いた危険な高速自転車にしても、万一事故があったら誰にも当事者能力はないと思われる。
アップランとかスポーツメイトなどの記録会は、開催間際に天気予報を見て参加を決められる手軽さはあるが、何か起こった時にどうするのかという懸念は大きい。保険に入ってますといって、保険会社につなぐだけかもしれない。
何か大きい事故が起こるリスクは強く感じたし、運営面で深刻なトラブルを起こすかもしれない。趣味の集まりだというのに、そんな場面にたまたま遭って不愉快な思いをするくらいなら、最初からこういう団体に近づかないのが賢明であろう。
タイムを計るならガーミンがあるし(3回分の参加費で中古が買える)、エイドなんて工夫すればいいのだ。
[Apr 27, 2024]
当日渡されたプログラムは、紙1枚で修正はすぐできるのに16:00終了と書いてある。実際にはハーフ時間制限の12時半にならないうちに、受付も更衣テントも撤収された。
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